通信制高校に入学すると同時に、サポート校や技能連携校にも通うという選択肢があります。
2つの違いを簡単に説明すると、サポート校は通信制高校に通う生徒の学習面、精神面をサポートする施設。技能連携校はより実践的なスキルを身につけるための施設です。
サポート校とは?
サポート校とは、通信制高校の学習サポートや生徒の自立支援、そして精神面のケア等を行う施設です。通信制高校が運営しているサポート校から、塾や予備校といった民間機関が運営しているものまで様々あります。
例えば学習支援面で言えば、レポート提出のスケジュール管理や、わからない部分に対する指導を行ってくれます。また、サポート校によっては大学受験の対策を行っていたり、イラストやプログラミングなど専門的な学習プログラムを用意している学校もあります。
ただし、サポート校は学校教育法で定められた「学校」ではないため、学習したことは単位として認められません。あくまでサポート的な立ち位置であり、通信制高校の課題をしっかりとこなさなければならないことは覚えておきましょう。
また、サポート校に入る際は、初年度納入額は50万円〜100万円ほどの学費もかかります。経済的に余裕がなかったり、自分ひとりで学習を進められる力があれば必ずしもサポート校に入る必要はありません。
技能連携校とは?
技能連携校とは、通信制高校や定時制高校に通う生徒が自分の学校の勉強とは別に、より専門的な技術を習得するためにある学校です。例えば、商業、工業、ファッション、情報通信など、普通科では学べないような科目を学習するために活用します(つまり、技能連携校にも通う際は通信制高校とのダブルスクーリングとなります)。技能連携校には各都道府県教育委員会が指定した施設しかなれません。
サポート校との最大の違いは、技能連携校で学習したことが通信制高校の単位として認定されること。学校教育法では「技能連携制度」というものが定められており、技能連携校で学習した専門科目の一部を最大半分まで通信制高校の単位としてカウントできる仕組みになっています。
通学は週5回が基本であるため、通信制高校との両立は大変なものです。しかし、専門的かつ実践的なスキルを身につけられるため、就職に有利であることは技能連携校の強みです。
サポート校と技能連携校の違い
サポート校 | 技能連携校 | |
---|---|---|
単位 | ・取得不可 | ・取得可能 |
スクーリング | ・週1回〜週5回まで様々 | ・原則週5回 |
学習内容 | ・通信制高校の学習サポート ・またはイラストや音楽、ファッションなどの専門分野もあり |
・就職に直結するような専門分野がメイン(商業、工業、家庭科、情報通信など) |
学費 | ・平均50万円〜100万円程度(初年度納入額) | ・平均100万円程度(初年度納入額) |
向いている人 | ・学習面等のサポートを希望している人 ・友達作りをしたい人 |
・高校卒業後の就職を見据えている人 ・就職に有利なスキルを身につけたい人 |
まとめ
サポート校と技能連携校では、単位取得できるかどうかがまず大きな違いとなります。また、サポート校は通信制高校の卒業までをサポートする役割なのに対し、技能連携校は就職を見据えて専門的なスキルを身につけるための施設、という点でも違います。
もし利用を希望しているとしたら、自分はどちらが向いているのかしっかりと考えた上で入学するようにしましょう。