「中学校で不登校だけど、高校進学はどうすればいい?」という悩みを持った方は意外にも多いです。実際、不登校の方が高校に進学する際は押さえておくべきポイントがあります。
例えば、不登校の方向けの高校の選び方は以下の3つです。
- 不登校経験者の受け入れ体制が整っている高校を選ぶ
- 心機一転全日制にチャレンジする
- 本人が学びたいことを学べる学校に行く
高校選びや、いざ進学すると決めた際は、いくつか注意点も存在します。
- 全日制高校の受験は不利になる場合があることに留意するは難しい
- 保護者の意見を子どもに押し付けない
- 志望校選びは先生や専門家に相談する
上記のように、中学不登校だけど、高校進学をあきらめたくないという方に必見な内容です。記事を読んで、これからすべきことを把握し、無事に高校進学を果たしましょう。
中学不登校の場合の高校選び方
中学不登校の場合、高校の選び方はどのようにすればいいと思いますか?
この記事では、様々な状況にいる不登校の方に向けて「高校の選び方の3つの方法」を紹介します。具体的には以下の方法をご覧ください。
- 不登校経験者の受け入れ体制が整っている高校を選ぶ
- 心機一転全日制にチャレンジする
- 本人が学びたいことを学べる学校に行く
①不登校経験者の受け入れ体制が整っている高校を選ぶ
中学不登校の方が、高校進学する場合は、不登校経験者の受け入れ態勢が整っている高校を選びましょう。
「不登校者を受け入れてくれる体制」とは具体的に以下の2つの体制といえます。
- 不登校生徒の割合が多い学校
- スクールカウンセラーやメンタルケアに優れた教員が在籍している学校
不登校生徒の割合が多いと、教員が不登校生徒の接し方や教育の仕方を把握していることが多いです。
また、子ども同士も境遇が同じ方が多いので居心地がいい場合もあります。そこから人間関係を構築することも期待できます。
一方で、スクールカウンセラーやメンタルケアに優れた教員が在籍している学校であれば、入学後も親身にサポートしてくれる可能性が高いです。
「不登校生徒を受け入れてくれる体制」は具体的に以下の2点が重要
- そもそも不登校生徒の割合が多い
- スクールカウンセラーやメンタルケアに優れた教員が在籍している
上記のような受け入れ体制が整っている学校は以下の3つの高校になります。
- 定時制高校
- 通信制高等学校
- チャレンジスクール
A.定時制高等学校
定時制高校は、夜間と昼夜間の2部制をもつ高校です。また、学年制と単位制という2つの制度を持った学校なのもポイントです。
学年制の定時制高校は、多くの学校が4年間の在籍が必要です。(一部の学校は3年間の在籍)
対して、単位制定時制高校は、学校で決められた単位数を修得すれば卒業ができる学校です。学校選びの際には、どちらの制度が自分に合っているか検討しながら高校選びを進めましょう。
定時制高校は学年制と単位制がある
→学年制の場合は、大体の学校が4年間の在籍が必要
→単位制の場合は、学校規定単位数を修得して、最低年限在籍すれば卒業可能
定時制高校が不登校の生徒に適している理由は、多くの生徒が不登校経験をした方が多いからです。その場合、在籍教員も不登校生徒の指導の仕方を把握しているため、スムーズに学校生活を送れます。
定時制高校が不登校の生徒に適しているもう一つの理由は、定時制高校は登校時間の選択肢が2つ(昼か夜)あるからです。朝登校に難しさを感じる方に適しています。
不登校の原因の一つに「起立性調節障害」があるのをご存じですか?「起立性調節障害」とは、自律神経の働きが悪くて、朝に起きづらい、朝から昼にかけて倦怠感を感じるなどの症状です。
通常の学校の登校時間だとなかなか起きられない・学校にいく気力がない状態になりやすいです。つまり、朝の活動が難しい方は、昼・夜に登校して学校生活を送れるメリットがあります。
ちなみに、定時制高校では以下の学科が存在しています。高校選びの際に参考にしてください。
- 普通科
- 農業
- 工業
- 商業
- 産業
B.通信制高等学校
通信制高等学校は、不登校生徒の受け入れ体制が整っている学校です。
通信制高校はどこの学校も単位制の学校で、卒業必須単位を修得+最低3年間の在籍で卒業可能です。
授業スタイルは、オンライン学習・スクーリング(週もしくは月に数回の登校)・レポート提出の3つが主になります。
通信制高校の授業形態
- オンライン学習
- スクーリング(週もしくは月に数回の登校)
- レポート提出
通信制高校が不登校の生徒に適している理由は、オンライン学習なので、自宅で勉強ができるからです。そのため、学校に通う頻度が少ないため、集団行動が苦手で不登校になってしまった子どもにはおすすめです。
通信制高校は、スクールカウンセラーの配置にも力を入れています。必要に応じて、スクーリングした際はスクールカウンセラーとカウンセリングできます。
通信制高校も、不登校生徒の割合が多いため、スクールカウンセラーや先生のメンタルケアに力を入れています。
C.チャレンジスクール
チャレンジスクールは、不登校生徒の受け入れ体制が整っている学校の一つです。現在は都内のみで5校開校しています。
チャレンジスクールとは「不登校を経験した生徒や高校中退した方でも、新たにチャレンジすることを支援する」学校です。
特に、「自己の能力や適性」を見つけられなかった子どものために、総合学科という学科を設置しています。総合学科では、通常の科目に加えて学校ごと異なる専門性の高い科目です。
例えば、東京都大江戸高等学校では、以下のような科目を学べます。
- 伝統・文化系列
- 生活・福祉系列
- 情報・ビジネス系列
「不登校生徒を応援する」色が濃い学校になるので、教員のサポート力はもちろんあるといえます。
入学試験で学科試験をしないのもポイントです。志願申告書・面接・作文による選考になります。
②心機一転全日制にチャレンジするのもあり
中学不登校だった生徒が高校進学する際は、心機一転して全日制高校にチャレンジするのもありです。
全日制高校は、定時制や通信制高校とは違い、「通常教科のみを学べる高校」です。登校時間は小学校や中学校とほぼ変わらない環境です。さらに、授業形態もクラス単位の一斉講義を受ける形です。
心機一転というのは、「中学校では不登校で学校に行けなかったが、高校からは気持ちを新たに再チャレンジする!」ということです。
不登校の子どもの中には、周りの同級生と同じく「全日制高校に行きたい!」と感じている子も少なくありません。もし周りと同じように全日制高校に通えれば、自己肯定感も上がり、自分に自信がつくことでしょう。
私立の中には入試が比較的容易な学校もある
「全日制高校に行きたいから、さっそく高校選びをしたい」となりがちですが、大きな問題があります。それは、本人の学力と内申点についてです。
全日制高校の入学試験は、学科試験や内申点が重要視されます。学校のレベルに見合った学力が求められるので、不登校中に勉強しなかった子どもにはデメリットです。
しかし、公立ではなく私立高校の中には、入試が比較的容易な学校も存在します。
というのも、公立高校は一部の学校を除いて共通テストで学力を図ります。しかし、私立高校はすべて自校作成問題のため、偏差値のレベルによって学科試験の難易度も変わることになります。
自己のレベルに見合った私立高校なら、受験しても十分に進学できる見込みがあります。
③本人が学びたいことを学べる学校に行く
不登校生徒が高校進学を目指す場合、本人が学びたいことが学べる学校を選ぶ方法があります。
子どもが不登校になる理由の一つに、「学校で興味のあることを見つけられなかった」ということがあります。通常教科一つにしても、自分の学びたいことではなかった場合があります。
その場合、高校選びをする際は、「本人の興味を引くものがある学校」が一番いいでしょう。例えば、以下の学校では、不登校の子どもが興味を引く科目に出会えるかもしれません。
- 通信制高等学校
- 高等専門学校
- 高等専修学校
A.通信制高等学校
通信制高校は、不登校の方にとって自分の学びたい科目を選択しやすい環境にあります。
具体的には、通信制高校では、通常教科を学びながら「専門性の高い科目」を学べます。以下の例をご覧ください。
- 調理
- デザイン
- 情報・プログラミング
- 美容
- ファッション
- 看護
上記のように、具体的な科目なので「この科目を学びたい!」と子どもが感じやすいです。加えて、職業に直結する科目が多いので、将来の進路を考えるうえでもおすすめです。
通信制高校の卒業生は、専門科目を学んだあとに、その科目に直結する仕事についている方が沢山います。
B.高等専門学校
高等専門学校は、実践的・創造的な技術者を養成するための学校と言われています。現在、全国には57校あり、約6万人の生徒が高等専門学校に通っています。高等専門学校は5年間の在籍が必要という特色もあります。
実際に学べる専門科目は、以下の通りです。
- 化学・生物系学科
- 機械系学科 材料系学科
- 建設系学科
- 電気・電子系学科
- 情報系学科
- 建築系学科
- 商船系学科
- 社会的ニーズに対応した分野の学科
機械・建設・情報・化学・生物などの、専門的な科目を5年間みっちり学習できます。卒業生の中には、製造業をはじめとした産業業界から高い評価をもらっています。
[参考:高等専門学校の特色]
C.高等専修学校
高等専修学校とは、高等専門学校とは異なる専門科目が充実した学校です。高等専修学校の特徴は主に4つあると紹介しています。
- 仕事に活かせる資格を取得できる
- 不登校経験者の自立を支える
- 多様な個性のある生徒の自立を支える
- 夢の実現をサポートする
[参考:『未来をひらく高等専修学校』]
高等専修学校の強みは、8分野にわたり職業教育していることです。
以下が8分野とそれぞれの学科です。
分野 | 設置学科 |
---|---|
工業 | 情報処理、コンピューターグラフィックス、土木、建築、電気、自動車整備、放送技術など |
農業 | 農業、園芸、造園、動物管理、畜産など |
医療 | 看護、歯科技工、歯科衛生、理学療法、作業療法、はり、きゅうなど |
衛生 | 栄養、調理師、利用、美容、エステなど |
教育・社会福祉 | 保育、幼児教育、医療福祉、介護福祉、老人福祉など |
服飾・家政 | ファッションデザイン、和洋裁、編物、手芸など |
文化・教養 | デザイン、インテリア、音楽、外国語、演劇、映画、写真、通訳、公務員など |
商業実務 | 経理、簿記、旅行、ホテル、会計、経営、流通ビジネスなど |
修業期間は、高等専門学校の5年間に比べ、3年間で卒業が可能です。
高等専門学校と高等専修学校の在校期間
高等専門学校→5年間
高等専修学校→3年間
中学不登校の方が高校進学する時の注意点
中学不登校の方が高校進学する際の学校の選び方を解説しました。選び方がわかったので、さっそく学校選びを始める方もいると思います。
しかし、不登校生徒の方は高校進学する際に注意しなければいけない点があります。注意点を知っておかないと、高校選びの際や、いざ高校に入学した後に思いもよらぬ方向へ向かってしまうかもしれません。
高校進学の際の注意点を3つにまとめましたので、以下をご覧ください。
- 全日制高校の受験は不利になる場合があることに留意する
- 保護者の意見を子どもに押し付けない
- 志望校選びは先生や専門家に相談する
①全日制高校の受験は不利になる場合があることに留意する
高校選びで全日制高校を選ぶ際、受験に不利になる場合があることに留意しましょう。
先ほど紹介した「全日制高校」は、高等学校の種類の中でも一番の在籍生徒数を誇る高校種です。不登校の方は「心機一転してチャレンジしたいなら全日制高校も進路におすすめ」と説明しました。
しかし、全日制高校は受験の際に不利になる可能性があります。具体的には以下のような理由です。
- 出席日数が足りない
- 学力試験が難しい
出席日数が足りない
全日制高校の受験は、出席日数が足りないことで不利になる可能性があります。
理由は、中学校での欠席日数が多いと審議の対象になるケースがあるからです。具体的には、多くの全日制高校で「欠席日数30日以上」は審議の対象となる可能性があります。これは、各学校の募集要項にも記載されている場合が多いです。
都道府県によってどの期間で欠席日数を審査されるかが違います。例えば、東京都では中学3年生のみとなっています。
欠席日数が30日以上の場合は、高校側から審議の対象になる可能性がある
学力試験が難しい
全日制高校の学力試験は難しいため、受験の際に不利になる可能性があります。全日制高校を受験する場合、必ず学力試験を受けなければいけません。
今まで、不登校を経験していたなら、多少なりとも学力に自信がない場合があると思います。特に長期間学習していない場合、基礎・基本の知識も身についていない可能性があります。
全日制高校の学力試験は、基礎的な問題も多いですが、もちろん応用問題も含まれるため、それなりの学力をつけなけなくては受験に不利になるのは明白です。
もし、全日制高校に受験したい場合、3年間の総復習を済ませ、なおかつ応用的な問題にも取り組むようにしましょう。
②保護者の意見を子どもに押し付けない
中学不登校の方が高校進学する際に気を付けなくてはいけない点は、保護者の意見を子どもに押し付けないことです。
特に、学校選びの際に保護者の意見を子どもに押し付けてしまうケースがあります。
もし、保護者の考えを押し付けてその学校に通ったとしても、中学校時と同じように途中で登校をあきらめてしまうかもしれません。
理由は、本人が高校に行く価値を見出せていないからです。特に不登校の子どもは、自分の関心のあることに対して頑張る気持ちが強いため、学校選びの際も自分が気になる高校を見つけ出せなくてはいけません。
学校に通うことになるのは、保護者ではなく子ども自身であるということを忘れないようにしましょう。これは不登校のケースだけではなく、すべての子どもと保護者に言えることです。
だからといって、全く口をはさまなくていいかと言ったらそうではありません。いい塩梅で、子どものサポートをしながら、子どもの気持ちを尊重することが大切です。
③志望校選びは先生や専門家に相談する
中学不登校の方が高校進学する場合は、先生や専門家に相談することが重要です。
学校の先生は想像しやすいと思いますが、「専門家」とはどのような方たちでしょうか?具体的には以下をご覧ください。
- 学校の先生
- スクールカウンセラー
- 教育相談センター
学校の先生
学校の先生は進路に対しての知識や、数々の進路指導経験もあるため心強い相談役になります。
特に不登校生徒に適している学校は、学校の内情を知るのが難しいため先生にひとまず相談すると良いです。
担任だけではなく、進路担当の先生、他のベテランの先生も親身になって相談にのってくれます。学校という組織は、日々職員間で情報共有しているため安心です。
スクールカウンセラー
スクールカウンセラーとは、不登校生徒やメンタルケアが必要な生徒に対して専門的な知識と経験を駆使してカウンセリングする方です。多くの中学校でスクールカウンセラーが在籍しています。
不登校生徒対応のスペシャリストのため、中学卒業後の進路に関しても十分な情報を把握しています。特にカウンセラー経験が長い方であれば、今までの不登校生徒の事例も知っているため、よりリアルなアドバイスしてくれることでしょう。
スクールカウンセラー
→不登校生徒やメンタルケアが必要な生徒に対してカウンセリングする、専門的な知識と経験をもった方
*中学校に最低でも一人は在籍していることが多い
教育相談センター
不登校の進路に関する専門家が在籍している、教育相談センターを活用しましょう。
教育相談センターは、各都道府県の教育委員会が設置している、教育に対するあらゆる相談ができる窓口です。
教育相談の専門家が在籍しているため、進路の相談や、不登校関係で悩みがあれば話ができます。例えば、東京都では高校進級・進路・入学相談専用の窓口があります。
[詳細:東京都教育相談センターの各種相談窓口]
保護者がとるべき子どもへの行動
中学不登校の子どもが高校進学を検討する場合、子どもだけにフォーカスするのではなく、保護者にも注目しなくてはいけません。
具体的には「保護者が子どもへとるべき行動」についてです。不登校の子どもは精神的に不安定なことが多く、メンタルケアを必要としています。特に進路を決める時期は、より精神的に起伏が激しくなるでしょう。
保護者の接し方で、子どもが安心して高校進学の為に頑張れる可能性があります。逆に、接し方次第で子どもがプレッシャーを感じて、高校進学に悪影響を与えてしまうこともあります。
具体的には、以下の4点をご覧ください。
- 子どもの気持ちを尊重する
- 保護者の価値観を押し付けない
- 進学できそうな高校の情報を集める
- 保護者自身の心のケアも大切にする
①子どもの気持ちを尊重する
保護者がとるべき行動の一つは、子どもの気持ちを尊重することです。
子どもは承認欲求が強く、保護者から承認されることに安心感と喜びを得ます。
不登校の子どもの場合、自分が学校にいけないことをネックに感じ、自己承認欲求が低くなっていることが多いです。その中で、子どもの気持ちを尊重してあげることはとても大事なことです。
具体的には、中々行きたい高校が見つからないことや進路に向けて気持ちが進まないことがあるかもしれません。保護者から見ると、危機感のなさにいら立ちや不安を感じるかもしれません。
しかし、そこはグッと我慢して、子どもの気持ちがでるまで待ってあげましょう。子どもが休息を必要とSOSを出したときは、焦らずにそばにいてあげることが大切です。
「わがままを聞く」と「尊重する」は別物
「わがままを聞く」と「尊重する」は全くの別物なので気を付けましょう。「子どもの気持ちを尊重しましょう」と説明しましたが、わがままと尊重は全く違います。
わがままにならないように場当たり的に対応はしないことがポイントです。
1つ線引きの目安として「高校進学で必要不可欠だと思うことは子どもの気持ちを尊重してあげる」と決めておきましょう。そのライン内なら子ども気持ちを許容するぐらいの行動が必要です。
さらに、その線引きラインを子どもに直接伝えることが必要です。子どもに納得感を与えると同時にわがままを言うこともなくなります。
②保護者の価値観を押し付けない
保護者がとるべき行動は、保護者の価値観を押し付けないことです。
例えば、高校選びの際に「勉強熱心な○○高校を受験すべきよ」と子どもに価値観を押し付けられたらどう思うでしょうか?
子どもは真っ先に拒絶するであろうし、もし受け入れて高校に上がったとしても、高校生活が上手くいく可能性は低いでしょう。
子どもは保護者に自分の考えを受け入れてほしいと感じています。価値観を押し付けるのではなく、あくまで客観的な視点で情報を提供すればいいでしょう。
「○○高校は勉強熱心なんだって、あなたはどう思う?」と変えるだけで、押し付け感がないのが明白です。子どもに考えを委ねることがポイントです。
子どもにプレッシャーを与えない
保護者の価値観の押し付けは、子どもにプレッシャーを与えることになります。
保護者の価値観には「子どもへの期待感」も含まれています。期待感はプレッシャーへと変化して子どもの心に届くでしょう。
不登校の子どもは、ただでさえ些細なことに敏感に感じたり、精神的にまいってしまうので配慮が必要です。
③進学できそうな高校の情報を集める
保護者ができる子供への接し方は、進学できそうな高校の情報を集めてあげることです。
「子どもが自分で情報を集めることが大事なのでは?」と思う方もいるでしょう。もちろんそれは正解です。しかし、不登校の子どもにとって勉強しながら高校の情報まで完璧に集めるのは無理があると考えましょう。
中学生のキャパシティは、大人が思うほど大きくないので、保護者のサポートが必要不可欠です。あくまでもサポートという形で、子どもが進学できそうな高校の情報を集めて提供してあげると良いでしょう。
そうすれば、子どもの高校への気持ちが芽生え、気に入った高校を選べるかもしれません。
④保護者自身の心のケアも大切にする
保護者自身の心のケアを大切にすることが、結果的に子どもの為になります。
保護者の中には、中学受験のシーズンで頑張りすぎてしまい、気づいたら心がボロボロになってしまうケースがあります。
特に、不登校の問題を抱えた上に、高校進学の課題まであると精神的に疲れてしまうのは明らかです。
保護者の方も息抜きをする時間を作ることが大切です。また、気を張りすぎないで、余裕を持った接し方ができると良いでしょう。
先生やスクールカウンセラーに悩みを打ち明ける
保護者の方が、不登校や高校進学のことで悩んでいるなら、すぐに先生やスクールカウンセラーに悩みを打ち明けましょう。
先生やスクールカウンセラーは子どもだけの対応だけではなく、保護者の悩みも聞いてくれます。特に共感を示してくれるので、溜まっていることを話すだけでも心が楽になるでしょう。
【まとめ】
中学不登校の子どもが高校進学する場合、高校選びでポイントを押さえましょう。具体的には以下の3つです。
- 不登校経験者の受け入れ体制が整っている高校を選ぶ
- 心機一転全日制にチャレンジする
- 本人が学びたいことを学べる学校に行く
高校進学の際には、上記のポイントだけではなく知っておかなければいけない注意点があります。
- 全日制高校の受験は不利になる場合があることに留意するは難しい
- 保護者の意見を子どもに押し付けない
- 志望校選びは先生や専門家に相談する
子どもだけではなく、保護者も高校進学の為に取り組むことで、明るい未来が見えてくるでしょう。
親子だけで解決しようとするのではなく、まずは学校の先生やスクールカウンセラーに相談することも大切です。