「通信制高校へ転入したいけど、現在高2」という方は、この時期に転入するのは大丈夫なのかと不安な方が多いのではないでしょうか。
実際、高2のタイミングでも通信制高校への転入は可能です。その際、通信制高校への高2の転入はメリットと注意する箇所が両方存在します。
メリットは下記の通りです。
- 通信制高校で新しい目標が見つかる可能性がある
- 高1時の単位が引き継げる
- 同級生と同じタイミングで卒業が可能
- 自分の好きな専門分野を発見できる
- 自分のペースで学習できる
そして、注意すべき点は以下をご覧ください。
- 高2途中の単位は引き継げない
- 卒業時期がズレる可能性がある
- 授業スタイルが在籍校とは違う
- 交友関係を築きにくい
- 「編入」よりも「転入」の方がおすすめ
上記からわかるように、高2で転入することは決してマイナスなことではありません。この記事を読めば、高2で通信制高校へ転入するのを、前向きに行動できるようになります。ぜひ、最後までご覧ください。
通信制高校への転入は高2のタイミングでも可能
「通信制高校へ転入したいけど、現在、高2で時期的に転入できるか心配」という方もいると思います。実際、高2のタイミングで転入は可能です。
通信制高校に通う生徒の中には転入した方もたくさんいます。そして、その中には高2の時期に移動してきたケースもあります。
在籍校でなんらかの理由があり、通信制高校へ転入したい方は意外に多いものです。時期は高1に続いて、高2のタイミングが多い印象です。
基本的にどの学年でも転入は可能
高2で転入は可能と説明しましたが、基本的に通信制高校への転入はどの学年でも可能です。
どの学年でも転入は可能なので、「早く転入しなくては」と焦って準備するのは良くありません。
例えば、転入までの時間がないからと言って学校選びを適当にすることはNGです。
通信制高校は各学校の授業カリキュラムに特色があります。授業スタイルもオンラインを主とする学校からスクーリングを多めにする学校、クラス単位での生活を基本とする通信制高校もあるぐらいです。
今後の長い期間を通信制高校で過ごすため、学校選びには時間をかけましょう。なぜなら、どのタイミングでも転入は可能だからです。
担任や進路の先生と相談しながら、満足いく準備をしてください。
通信制高校へ高2で転入するメリット5つ
通信制高校へ高2で転入するメリットを知りたい方に向け、具体的に5つのメリットを紹介します。以下の5点が高2で転入するメリットです。
- 通信制高校で新しい目標が見つかる可能性がある
- 高1時の単位が引き継げる
- 同級生と同じタイミングで卒業が可能
- 自分の好きな専門分野を発見できる
- 自分のペースで学習できる
上記のメリットを把握しておけば、高2で転入することへの不安も解消できるでしょう。
現在、高1の方はこの記事を読み、「本当に通信制高校へ転入するのか」検討しましょう。高2の方は、転入するなら早い時期の方がいいです。担任に転入の件を相談し、準備にとりかかりましょう。
①通信制高校で新しい目標が見つかる可能性がある
高2で通信制高校へ転入するメリットは、新しい目標が見つかる可能性があることです。
在籍校でなんとなく学校生活を過ごしてきた方も多いのではないでしょうか?中には「親に言われたから高校に通っていた」という方も少なくないはずです。
結果的に在籍校での価値を見出せず、登校を断念してしまうケースがあります。
しかし、通信制高校では新たな目標が見つかる可能性が高いです。なぜなら、通信制高校は多様な分野を学習できるからです。
具体的には、通常教科のほかにIT、クリエイターやイラストの学習など専門的な科目が多いのがメリットです。(メリット④で詳しく解説しています。)
つまり、より具体的な科目があることで、自分のやりたいこと(=目標)が定まる可能性があります。在籍校でうまくいかず、転入生が多い通信制高校ですが、転入後にひたむきに頑張る生徒が多いのも現状です。
理由の一つに、「頑張って達成しよう!」という新たな目標が見つかったことが大きいです。
高2の段階で転入すれば、卒業まで時間があることも大きなメリットです。
②高1時の単位が引き継げる
高2で通信制高校へ転入するメリットの一つは、高1時の単位が引き継げることです。
そもそも、通信制高校は決められた単位を修得すれば卒業できることをご存じですか?
通信制高校は単位制という高校で、74単位の単位を取得できれば卒業可能です。そして、在籍校での今までの取得単位を転入時には引き継げます。
通信制高校の卒業には74単位の取得が必要。単位を修得することで卒業できる学校を単位制高校という。
在籍校が全日制高校の場合、単位が確定するのは学年が終了するタイミングです。言い換えると、進級するタイミングといえます。
なので、高2の段階で通信制高校へ転入する場合、在籍校時の高1の単位を引き継げます。
・在籍校(全日制高校)の単位は、学年が終了したタイミングで修得できる。
例) 現在高2→高1時の単位は修得できる
③同級生と同じタイミングで卒業が可能
高2で通信制高校へ転入すると、同級生と同じタイミングで卒業できる可能性が高いです。
先ほども説明した通り、通信制高校の卒業には74単位が必要で、なおかつ在籍校の単位を引き継げます。
残りの約2年間で残りの単位を修得できれば、同級生と同じ時期に卒業ができます。
基本的に、高1時の単位が引き継がれていれば、残りの単位を取得するのは極めて難しくありません。ペースを崩さず授業に参加し、レポート提出やスクーリングをこなせば大丈夫です。
しかし、高2で転入するタイミングを気を付けなくては、同級生と同じタイミングで卒業が難しい場合もあります。[詳しくは “卒業時期がズレる可能性がある”をご覧ください]
④自分の好きな専門分野を発見できる
通信制高校へ転入すると自分の好きな専門分野を発見できる可能性があります。また、高2で転入した方が早く専門分野に触れられます。
先ほど[①通信制高校で新しい目標が見つかる可能性がある]で、通信制高校では在籍校と違った科目を学べるため、新しい目標を見つけやすいという説明をしました。
通信制高校では、専門科目が充実しているのが他の高校にはない魅力の一つです。
例えば、以下のような専門科目を学べます。
- ボーカル
- 漫画イラスト
- メイク・美容
- ゲームアニメ
- デザイン
- ファッション
- ネイル
- ミュージック
- 俳優・女優
- ブライダル
- 映像クリエイター
- 英語
- 声優・タレント
- アイドル
- ロボット・プログラミング
- ダンス
- 保育
- ペット
上記はほんの一例です。各通信制高校によって、どの専門科目に力を入れているかも違っています。
学校選びの際は、自分の学びたい科目がある学校を検討したり、「これから通うのが楽しそう」と思える通信制高校を選択できるといいです。
高2のタイミングで転入することも大きなメリットです。理由は、約2年間も専門科目に時間を割けるので、身に着くスキルも想像以上のものになるからです。
通信制高校卒業後の進路では専門科目を生かした大学や専門学校、もしくは就職といった多くの可能性がでてきます。通信制高校への転入は専門分野を学べる点で魅力的です。
⑤自分のペースで学習できる
通信制高校へ転入するメリットは、自分のペースで学習できることです。
高2だけに関わらず、通信制高校ではどの学年でも自分のペースで勉強できます。それは、通信制高校の授業スタイルがオンライン学習を基本としているからです。
ちなみに、通信制高校の授業スタイルは大きく分けて2つです。
- オンライン学習
- 通学型学習
オンライン学習は、週のほとんどを自宅でオンライン映像を使って学習することです。
「週のほとんど」と説明したのは、どの通信制高校にも「スクーリング」という定期的に学校に登校し面談する制度があるからです。学校によってスクーリングの頻度は変わるので注意してください。
オンライン学習では、自分でカリキュラムやある程度の時間を指定して学習できます。
そのため、朝起きるのが苦手な方は少し時間をずらしたり、もし仕事をしながら学校に在籍している方は午後から夕方にかけて授業を受講できます。
在籍校では、時間割が決まっていることに加え、集団で行動することが多いため、その状況を窮屈に感じる方もいるでしょう。
その点、通信制高校では自分のペースを維持しながら学習が可能なので、のびのびと生活できます。
通信制高校へ高2で転入する際の注意点
高2で通信制高校へ転入するメリットを説明したので、これから転入を検討する方も多いのではないでしょうか?
メリットが多いのは確かですが、反対に転入の際の注意点もあるので気を付けましょう。
これから説明する注意点を把握していないと、卒業時期に影響がでることがあります。加えて、在籍校とのギャップが大きすぎて通信制高校でもうまく登校できないかもしれません。
そのため、高2で転入する際の注意点を理解したうえで、転入の手続きを本格的に進めてください。以下が具体的な注意点です。
- 高2途中の単位は引き継げない
- 卒業時期がズレる可能性がある
- 授業スタイルが在籍校とは違う
- 交友関係を築きにくい
- 「編入」よりも「転入」の方がおすすめ
高2途中の単位は引き継げない
高2で通信制高校へ転入する際の注意点は、高2途中の単位は引き継げないことです。
転入する際は、在籍校で修得した単位を通信制高校で引き継げます。在籍校で単位が修得できるのは、一般的に「当該学年が修了したタイミング」です。つまり、高2の段階で転入する際は高1時の単位のみが引き継げます。
裏を返せば、高2途中の単位は引き継ぐことは難しいということです。例えば、現在高2の6月(1学期終了前)だった場合、4,5,6月で出席した授業の単位は引き継ぐことはできません。
引き継げない単位分は、通信制高校で多く授業をとることで解決しなくてはいけません。
「引き継げない単位分がもったいない」と感じる方もいると思います。そのため、高2で転入を希望する場合は、高2に上がったすぐのタイミング(=4月の新年度)で転入する方がいいでしょう。
卒業時期がズレる可能性がある
上記の高2時の単位が引き継げないことを踏まえると、高2後半で転入をした場合、単位修得が少ない状態でスタートすることになります。
通信制高校卒業には74単位以上の取得が必要です。つまり、74単位から引き継いだ単位分を引くと、残りの取得しなければいけない単位が算出されます。
在籍校と含めて3年間で卒業したいが、単位の修得が間に合わない場合、同級生との卒業時期はズレると考えましょう。
大学進学の際も、浪人する方もいるため、卒業時期がズレることになんら問題ない方もいると思います。
しかし、どうしても同級生と同じタイミングで卒業したい方は、転入のタイミングを新学期にしたり、通信制高校でしっかり授業を受けて単位の取りこぼしがないようにしましょう。
通信制高校の単位制度
通信制高校は「単位制学校」といい、授業単位を修得することで卒業ができるという仕組みです。全日制高校とは違った仕組みなので、ややこしいと感じる方もいるでしょう。
そういった方の為に、単位制度のポイントをまとめましたので下記をご覧ください。
- 転入の際は在籍校の単位を引き継げる(ただし、学年時の単位は引き継げません)
- 通信制高校卒業には74単位以上の取得が必要です
- 1年間で取得できる単位の上限は34単位
- 取得単位が0~5単位→1年次への転入
- 取得単位が6~39単位→2年次への転入
- 取得単位が40単位以上→3年次へ転入
- 在籍校と合わせて3年間の在籍しなくてはならない
1年間で取得できる単位数は34単位までと決まっています。「卒業までに単位が足りなさそうだから、高2,3で沢山単位をとろう」と思っても上限があるので気を付けましょう。
また、注意すべき点は、在籍校と合わせて3年間の在籍が必要な点です。卒業単位をすぐに満たしたからといって、その時点で卒業ができるわけではありません。
授業スタイルが在籍校とは違う
授業スタイルが在籍校とは違うので、転入の際は注意してください。
通信制高校は、オンライン学習、スクーリング、レポート作成の3つが大きな授業形態です。
全日制高校のように、毎日通学し、クラス単位で授業を受けることはほぼありません。
対面授業とオンライン学習は大きく違うので、今までの授業とのギャップを大きく感じるかもしれません。
いざオンライン学習をしてみると「オンライン学習では集中できない」と感じる方も多いです。転入を決める際は、授業形態が自分に合っているかを真剣に考えてからにしましょう。
交友関係を築きにくい
通信制高校への転入は、交友関係を築きにくいという注意点があります。
オンライン学習や、週に数回のスクーリングでは、学校内の同級生と交流する機会は少ないです。
通信制高校で交友関係を築きたいと思ってもなかなか難しいのが現実です。
しかし、学校によっては、登校型の通信制高校も存在しています。そこでは、授業をクラス単位で行うため、他生徒との交流機会が多くなります。
交友関係も築きながら、学校生活を送りたいという方は登校型の通信制高校を検討するといいでしょう。
対して、人間関係を築くのがそもそも苦手という方は、個人での時間が多いオンライン型の通信制高校を選択するといいです。
「編入」よりも「転入」の方がおすすめ
通信制高校へは「編入」よりも「転入」を選択した方がいいです。
編入とは、簡単にいうと、在籍校を退学したのちに他の学校に入学することです。
転入は、退学をせずに他の学校に移動することなので、いわば、「転校」と同じ扱いです。
なぜ、編入よりも転入の方がいいかというと、編入してしまうと「中退」という経歴が残ってしまうからです。
将来、履歴書に学歴を記載する際に、「○○高校 中退」と記載しなければいけません。中退と記載することで就職活動に悪影響を与えるかは定かではありません。しかし、中退したという印象を人に与えるのは間違えないでしょう。
本人の気持ちとしても、「中退」というワードが心に引っかかるケースも少なくありません。
なので、在籍校から通信制高校へ行きたい場合は、特に理由がない場合を除いて「転入」を選択することをおすすめします。
そもそも「編入」とは?
→編入はすでに在籍校を退学してから、他の学校に入学すること。
通信制高校への転入・編入の手続きの流れ
通信制高校を高2で転入するメリットと注意点を理解したうえで、これから転入を決めた方が多いでしょう。
いざ、転入や編入をすると決めたら、次にしなければいけないのは「転入・編入手続き」です。転入・編入の際には必ず、書類の提出や手続きが発生します。
受験の時を思い出すと、願書の提出や費用の振り込みなどややこしい話が多かったのではないでしょうか。
実際に、これから転入の手続きをする際に困らないよう、この記事では通信制高校のおおよその手続きの流れを紹介します。
これから転入・編入手続きを検討している方には必見です。具体的には以下の順で手続きします。
- 願書の取り寄せ
- 必要書類の作成・郵送
- 書類審査・面接・学力試験
- 合否判定・入学手続き
①願書の取り寄せ
通信制高校へ転入・編入する際は、まず願書を書いて提出しなければいけません。
願書というのは、受験したい学校に対してその旨を伝える用紙です。願書がないと受験もできないということです。
通信制高校の願書は各学校のホームページから取り寄せられます。
ホームページ内の学校の資料請求しましょう。資料は郵送で受け取ることができ、資料内に願書が含まれています。
もし、学校資料内に願書がない場合は、願書専用の申し込み欄があるはずです。見当たらない時は、迷わず学校に連絡してください。
②必要書類の作成・郵送
願書の作成を済ませたら、学校へ郵送しなくてはいけません。しかし、願書の他にも提出書類があるので紹介します。
必要書類は下記をご覧ください。
自分で作成する
- 作文(学校によります)
在籍している高校が作成する
- 成績・単位取得証明書
- 在籍証明書
その他
- 証明写真
- 受験料の振り込み証明書
- 健康診断書
特に重要なポイントは、在籍している学校が作成する成績・単位証明書と在籍証明書です。
上記の書類は学校でしか作成できない書類なので、注意しましょう。
成績・単位証明書は在籍校での単位修得状況が記された書類です。単位引継ぎの際に必要になる書類です。
在籍証明書は自分が高校にどのくらいの期間在籍したかを証明する書類ですので、こちらも忘れずに提出しなければいけません。
学校に在籍証明書を作成してもらうため、通信制高校へ転入・編入すると決めた際はすぐに報告しましょう。担任の先生に転入の旨を伝えれば、早急に作成してくれます。
逆になんの相談もないまま、転入を決めたりすると、いざ書類提出の際に困ってしまいます。
作文・証明写真・受験料の振り込み証明書・健康診断書は通信制高校側から提出を要求された場合のみ必要です。募集要項に必要書類が記載されているので、忘れないように確認しましょう。
③書類審査・面接
いざ、必要書類を提出したら、次は書類審査と面接を受けなくてはいけません。
通信制高校の入学試験は面接と書類審査の2つがほとんどです。学力検査がないのが全日制高校とは違っているところなので注意しましょう。
通信制高校の入学試験は?
→面接と書類審査の2つがほとんど
学力検査がない理由は、通信制高校が学力の出来・不出来を考慮していないからです。
通信制高校には、様々な環境で育った生徒が入学してきます。中学時代に不登校だった方や、学習についていけなくなって途中でリタイアした方などです。
つまり、学力でなかなか結果が出ない方でも、通信制高校では受け入れてくれます。
学力を図らない分、受験者のマナーや態度、学校に対する気持ち等を知るために面接します。
面接では基本的な質問がされるので、特別身構えることはありません。例えば、下記のような質問は頻度が高く出題されます。
- 学校を選んだ理由(志望理由)
- 卒業後の進路希望や将来の夢
- 通信制高校でどのようなことを学びたいか
- 自分の長所や短所
- コースの希望はどれがいか
- スクーリング・レポート提出などの授業形式を理解しているか
志望理由や将来の夢・進路希望は必ずと言っていいほど聞かれる内容です。自分でどのような回答するかを頭の中でイメージしておきましょう。
通信制高校ならではの質問として、コースの希望や授業形態を把握しているか聞かれることがあります。
通信制高校へこれから通うなら、どんなコースに入りたいかや、授業のスタイルを把握しておくことは必要です。
この記事や別の記事でも詳しく解説しているので、ご覧ください。
④合否判定・入学手続き
面接・書類審査をした後に、合否結果が通達されます。無事合格通知を得た方は、入学手続きしましょう。
入学手続きは合格通知と同封されていることがほとんどです。
入学金の振り込みが必要な場合は、振り込み期日があるので絶対に遅れないようにしましょう。
高2以外の学年での転入について
高2で通信制高校へ転入する場合はメリットもあると同時に、注意点があることがわかりました。高2で転入する場合は、なるべく早めの転入がおすすめです。
では、他の学年でも転入はどうでしょう?すでに高2の終わりを迎えている方や、まだ高1の方もいると思います。
それぞれの学年で、メリットと気を付けなくてはいけないポイントがあるので、この記事をご覧ください。
高3で通信制高校へ転入する場合
高3で通信制高校へ転入する場合は、4つのポイントを押さえましょう。
- 高1,2時の単位が引き継ぎ可能
- 高3途中の単位は引き継げないことが多い
- 卒業時期がずれる可能性があるので注意
- 大学入試する場合は早めに転入した方がいい
高3になると、高2と違って進路関係でバタバタすることや、卒業時期についてシビアになる学年です。
これから、高3で転入しようと考えている方は必ずご覧ください。
高1,2時の単位が引き継ぎ可能
高3で通信制高校へ転入すると、高1,2時の単位を引き継ぐことができます。
単位引継ぎのルールは「当該学年が終わったタイミングで単位確定」でしたので、高3であれば、高1,2時の2年間分を引き継げます。
高3では卒業までに残りの単位数を獲得しながら、卒業後の進路を決める流れになります。
高3途中の単位は引き継げないことが多い
高3での転入の注意点は、高3途中の単位は引き継げないことです。多くの全日制高校で、高3途中の単位は修得できないことになっています。
高3の中盤あたりで転入をしたとしても、その期間の単位は引き継げないのがデメリットです。そのため、高3時に転入するなら、4月の新高3になったタイミングが一番効果的です。
卒業時期がずれる可能性があるので注意
高3での転入は、卒業時期がずれる可能性があるので注意しましょう。
具体的には、高3時に在籍校での取得単位数が39単位以下の場合、転入してもその年には卒業ができません。これは通信制高校の単位に関する二つの規則が理由になります。
- 卒業必須単位は74単位
- 1年間で取得できる単位の上限は34単位
転入時に39単位以下の単位保持数だと、上限の34単位を足しても卒業単位には届かないため、自動的に卒業ができません。
そのため、在籍高校ではなるべく単位を修得しなければいけません。単位は授業への出席(基本的に年間の3分の2は出席が必須)だったり、評定に大きくかかわる定期考査を受験しなくてはいけません。
大学入試する場合は早めに転入した方がいい
大学入試する場合は、早めの転入をおすすめします。
高3は大学入試シーズンのためバタバタする可能性が高いです。通信制高校の様式にも慣れてない状態で大学入試の勉強や手続き等する場合、なるべく早く転入するに越したことはありません。
通信制高校によっては、大学進学生徒用のハイレベルな授業をしてくれるコースが存在します。
大学入試にも願書提出や手続きが絡んでくるため、学校との連携が不可欠です。できれば、高3の新学期から担任の先生と相談をしながら進めていく形が理想です。
高1で通信制高校へ転入する場合
通信制高校へ高1で転入する場合、以下の3点がポイントになります。
- 高1途中の単位は引き継げないことが多い
- 早めに専門的な授業を受講できる
- 人間関係の悩みを解決しやすい
高1の段階で通信制高校へ転入を希望する方は、在籍校のスタイルが合わなかったことや、人間関係で悩んでいた方が多い印象です。
通信制高校なら、在籍校での悩みも解消しやすく、新しい高校生活を送れる可能性が高まります。
高1途中の単位は引き継げないことが多い
高1途中の単位は引き継ぐことはできないため、転入の際は気を付けましょう。
単位を引き継げるのは、学年が終了したとみなされる単位です。そのため、「最低でも高2に上がったタイミングで高1時の単位を引き継ぐ」というケースです。
つまり、高1で転入する場合は、基本的に単位を引き継ぐことはないと思ってください。
そのため高1の方は、なるべく早期のタイミングで転入を決められるといいでしょう。
早めに専門的な授業を受講できる
通信制高校へ高1で転入すると、早めに専門的な授業を受講できます。
通信制高校は、より将来的に職に生かしやすい専門科目が豊富です。
高1で専門科目を受講して、約3年間授業をうければ、その後の進路にも十分に生かせます。
人間関係の悩みを解決しやすい
通信制高校への転入は、人間関係の悩みを解決しやすいというメリットがあります。
理由は、通信制高校では他生徒との接触が少なくなるからです。
具体的には、オンライン学習が主の通信制高校では、家での生活が多くなり生徒と触れ合うことが少なくなります。
高1の段階で転入を希望する方は、在籍校で人間関係の悩みがあった場合も少なくありません。例えば、集団行動が苦手な方や、クラス内でいじめの被害にあってしまった方です。
そういった方には、個人での学校生活が多くなる通信制高校は解決策の一つになるかもしれません。
【まとめ】
通信制高校へ高2で転入すると、5つのメリットがあります。
- 通信制高校で新しい目標が見つかる可能性がある
- 高1時の単位が引き継げる
- 同級生と同じタイミングで卒業が可能
- 自分の好きな専門分野を発見できる
- 自分のペースで学習できる
メリットだけではなく、注意すべき点もあるので、転入の前に押さえておく必要があります。
- 高2途中の単位は引き継げない
- 卒業時期がズレる可能性がある
- 授業スタイルが在籍校とは違う
- 交友関係を築きにくい
- 「編入」よりも「転入」の方がおすすめ
上記のメリットと注意点を総合的に見て、これからの転入・編入の手続きを進めてください。