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高認は就職で不利なのか?データでみる実情と高卒資格取得を目指す方法

高校を中退した人、または高校に通えなかった人でも、大学や短大、専門学校に通えるようにするため、 国は「高卒認定試験」を用意しています。この試験に合格することで高校を卒業したこととほぼ同等とみなされることになりますが、正確には高卒資格を得られるわけではありません。そのため、就職では何かと不利な状況になってしまうのが、この制度の落とし穴です。

この記事では、高認試験に合格しても就職ではどれだけ不利なのかということについてお伝えします。

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高認合格者と高卒資格者では必ずしも平等ではない

高認試験に合格すれば高卒資格を取った場合と同等に就職活動ができるかといえば、必ずしもそうだとは言い切れません。

高認試験に合格しても高卒資格を得られるわけではない

そもそも、「高認試験合格」と「高卒資格」はまったくの別物であり、たとえ試験に合格したとしても、高卒資格を得られるわけではないのです。つまり、募集要項に「高卒以上」と書いてある仕事には応募できないことになります。

中卒と高卒では正社員の割合に20%の開きがある

中卒の就職が厳しいことはデータでも現れています。厚生労働省が発表した「平成28年賃金構造基本統計調査」によると、高卒で正社員になっている人は57.1%に対し、中卒の場合は37.5%と約20%もの格差が生じています。

生涯賃金では1千万円以上の差

また、障害賃金では中卒と高卒ではおよそ1千万円の差が生じるデータも取られています。「ユースフル労働統計2018」によると、高卒者の生涯賃金は約2億1千万円なのに対し、中卒者は1億9600万円ほどにとどまる結果となりました。

文部科学省は高認試験をどのように位置付けているのか?

文部科学省は、高認試験を「様々な理由で、高等学校を卒業できなかった者等の学習成果を適切に評価し、高等学校を卒業した者と同等以上の学力があるかどうかを認定するための試験」と位置付け、大学・短大・専門学校への進学のみならず就職にも活用できると説いています。しかし、現実には高卒資格と高認合格に間にはまだまだ隔たりがあることは否めません。

将来の可能性を少しでも広げるためには、できるだけ高卒資格を取得することが望ましいと考えられます。

高校中退者が高卒資格を得るなら通信制高校を利用する

様々な事情で高校を中退、もしくは通えなかったとしても、高卒資格の取得は目指すことができます。その方法のひとつが通信制高校への入学です。

通信制高校は、基本的に毎日スクーリング(登校)する必要はありません。頻度は週に3回のところもあれば、月に数回、少ないところだと年に数回でいい学校もあります。登校日には授業が行われますが、基本的にはレポート提出をしながら単位を取得します。毎日学校に通わなくても単位を取得できるため、アルバイト等と掛け持ちしながら卒業を目指すことも可能です。

生徒の年齢もバラバラなため、途中から入学しても浮いてしまう心配も少ないです。そもそも登校する頻度が少ないため、そうしたことで悩むことも少ないと考えられます。

また、中退前の高校で単位を取得している場合は、編入や転入することで単位を引き継ぐこともできます。以前取得した単位が無駄になることもないので、大変効率的と考えられるでしょう。

まとめ

まとめ
  • 高認試験に合格しても、高卒資格と同等に就職活動できるわけではない。
  • そもそも高認試験に合格しても、高卒資格を得られるわけではないので、履歴書的には中卒扱いとなる。「高卒」が条件の仕事には応募することができない。
  • データでみても、中卒と高卒では格差があることが見て取れる。例えば高卒だと正社員の割合が1%に対し、中卒の場合は37.5%と約20%もの格差が生じている。
  • 生涯賃金でみても、中卒と高卒では約1千万円の開きが生じている。
  • これから高卒資格取得を目指すなら、通信制高校に入学することがひとつの方法。大変融通のきく学校のため、自分のペースで卒業を目指すことができる。

高認試験に合格しただけでは、高卒資格同等レベルで就職できるかというと必ずしもそうとは言い切れません。中卒か高卒かは生涯賃金にも影響することですので、できるだけ早い時点で高卒資格を取得するほうが望ましいと考えられます。もしこれから高卒資格を目指すのであれば、通信制高校への入学は有力な選択肢のひとつです。通信制高校にも様々な学校があり、それぞれ用意しているコースなどは違いますから、複数の学校を比較しながら選ぶことが大切です。学校のホームページや資料を取り寄せたりしながら、それぞれの学校を比較してみましょう。

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